忍者ブログ
神崎廉が今まで書いてきたSS保管庫。
191  192  193  194  195  196  197  198  199  200  201 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

胸を刺す、小さな痛み。
けれど、我慢できた。
アスランの、傍にいられるのなら。


よく知った、アスランの温もり。
けれど、その肩も胸も、7年前より、広くて。
(当たり前じゃないか…)
ふいに目の当たりにする現実。
胸に去来する寂しさは、どうしようもないものだとわかっているけれど。
「…僕も、大人になりたかった」
思わず口にした本音に、抱きしめるアスランの腕がぴくりと震えた。
(馬鹿…っ)
自分の迂闊さが憎らしい。
アスランを困らせてどうする。
「……俺も、キラと一緒だったらよかったのに」
それなのに、アスランの声音は。
すべて包み込むように、優しくて。
「そしたら永遠に、キラと一緒にいられるのに」
「アスラン…」
もし、そうなら。
アスランも、時の牢獄に繋がれることになるのに。
狂いそうになるくらいの、長い長い、時を。
それでも、一緒にいられるならば。
「でも俺には、それができない」
「……っ」
そう、それが現実。
「どんどん年老いて、おまえ一人置いて、先に逝く」
「………」
心臓が冷えていくような錯覚に陥るけれど。
(いっそ…)
本当に、凍えてしまえばいいのに。
「けど、それでも。俺はおまえの傍にいるから」
「アスラン」
「俺の我儘だ。わかっててもどうしようもない。おまえの傍に、いたい」
「アスラン……」
抱きしめられる腕に、また力がこもる。
この腕に、現実も、自分も受け止めて。
知っていた。
アスランも痛みを抱えている。
自分を置いていくということ。
その、罪悪感に。
(そんなもの、感じる必要ないのに)
我儘なのは自分の方。
そして、そう思いながらも。
アスランがそう思うことに、喜びを覚える自分がいた。
(でも…)
それでも、あの頃のように。
一緒に、時を重ねたい。
同じように。
無理な願いだと、知っていても。

ずきん

痛みは、日毎に増していった。


--- 2004/10/2 ---
PR
カレンダー
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新記事
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
プロフィール
HN:
神崎 廉
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
絵描き兼字書き。
真性アスキラー。
思いもよらずダブルOが歴代G
の中で一番好きな状況に。
成層圏の向こう側まで狙い
撃つ兄貴を愛してやまず。
BAS●RAの影響で戦国史に
どっぷり。VIVA眼帯。
えろすきーだけどホモスキー
に非ず。
オフラインでは【絶対零度】
というサークル名で活動中。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ [PR]
"神崎 廉" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY NINJA TOOLS @ SAMURAI FACTORY INC.