忍者ブログ
神崎廉が今まで書いてきたSS保管庫。
192  193  194  195  196  197  198  199  200  201  202 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

目覚めたときに感じるのは、空っぽの自分。
真実を知ってからの朝は、いつもそう。
この心に日が昇ることは、なかった。
けれど、今は違う。
窓から射す日の光。
アスランの温もりを感じて。
幸福と、…一抹の寂しさと。
そして。
小さな、痛み。


「おはよう、キラ」
重い瞼を上げると、綺麗な翡翠の瞳がこちらをじっと見つめていて。
「おはよ、アスラ…」
名前を呼ぶ途中で、その柔らかい唇に邪魔される。
暖かい、朝。
そっと体を起こす。

ずきん

「…痛…っ」
思わず顔を顰めると、アスランが心配そうに手を伸ばしてくる。
「大丈夫か? キラ」
「うん…」
なんだろう。
全身に走った痛みは、一瞬のもので。
下腹部に残る鈍痛とは、また別のものだった。
「…やっぱり、その…」
アスランが言いにくそうに言い淀む。
何を言いたいかを察して、思わず頬が熱くなった。
「ば、馬鹿! 違うってば!!」
思わず側に転がっていた枕をアスランに投げつける。
アスランの顔面に見事にクリーンヒットしたそれが、ぼすんと音を立ててシーツに落ちた。
「キ~ラ~」
「だ、だって…」
慌てるキラを、アスランはひょいと抱え上げる。
「とりあえず、シャワー浴びようか」
「う…、うん……」
熱いお湯が、体中に染み入るようだった。
昨夜の残滓が、洗い落とされていく。
「あ、自分で、する、から…」
アスランの手を押し止めて、自らの指で名残を内から掻き出していく。
シャワーのせいだけじゃない。
内側から火照る肌。
洗っているだけだ。
けれど、その様は。
まるで、自らを犯しているようで。
アスランの視線に、猥らな自分を晒しているようで。
触れてもいないのに、緩々と勃ち上がる己。
そして、アスラン自身も、また。
「キラ…」
名前を呼ぶ声が、掠れている。
「アスラ、ン…」
誘ったわけではない。
けれど、いつの間にかそれは前戯にすり替わって。
「キラ…っ」
肢を伝う滴は、シャワーのものだけではなく。
「あ、あ…ん、ぁ、くぅ…」
貫かれたそこから、とめどなく溢れ出していく。
そのまま何度も限界を迎えて。
気付いた時にはバスタオルで包まれていた。
心配そうに顔を覗き込むアスランの髪から、滴が滴り落ちる。
「大丈夫か? キラ」
少しだけ申し訳なさそうに、アスランが訊いてくる。
「…大丈夫なわけない」
だから、少しだけむくれたように、言い返してみる。
体は綺麗に洗って拭いていてくれたらしく、アスランが抱きしめてくれているから寒くはなかった。
まだちょっと拗ねたまま、体を離して着替えを手にする。
「…覗いちゃダメだよ?」
「……今更?」
ぼすっとバスタオルを投げつけてから、カーテンを引く。
向こうからやれやれと溜息が聞こえてきたけれど、それさえなんだかくすぐったくて。
暖かい気持ちのまま、着替え始めた。
「………っ」
「…キラ?」
息を呑む音が聞こえたのかもしれない。
けれど、心配そうなアスランの声も耳には届かなかった。

昨日身に着けていたはずのズボン。
その丈は、僅かに短くなっていて。


外は、いつの間にか雨が降り出していた。


--- 2004/10/2 ---
PR
カレンダー
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新記事
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
(06/03)
プロフィール
HN:
神崎 廉
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
絵描き兼字書き。
真性アスキラー。
思いもよらずダブルOが歴代G
の中で一番好きな状況に。
成層圏の向こう側まで狙い
撃つ兄貴を愛してやまず。
BAS●RAの影響で戦国史に
どっぷり。VIVA眼帯。
えろすきーだけどホモスキー
に非ず。
オフラインでは【絶対零度】
というサークル名で活動中。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
忍者ブログ [PR]
"神崎 廉" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY NINJA TOOLS @ SAMURAI FACTORY INC.