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静かに近づいてくる気配は、昔から馴染みのあるもので。
浅い眠りに陥りかけていた体を、ゆっくりと呼び起こす。
薄暗い部屋の中、瞼を開けた先には、やはり思った通りの相手がいた。
「総士…」
「あまり関わらない方がいい」
唐突に切り出された言葉。
抑揚のない、冷めた口調。
「もう、友達のままではいられないんだ」
冷たい棘を含ませたような言葉の裏に、一切の感情を読み取れない。
―― じゃあ、俺たちは?
「……ぅ…」
「苦しいなら、声、出せばいいのに」
濡れた唇が、僅かな光に反射して弧を描く。
覆い被さった総士が囁く度に、耳元で遊ぶ吐息が躯をまた震わせる。
唇を引き結んで、次から次へと押し寄せる感覚を必死に耐えながらゆるゆると頭を振ると、
「ふーん…?」
「……っ…ぁ、…っ」
それまでの緩やかな動きとは一転して、シートがぎしぎしと音を上げるほどに激しく律動を始めた。
「…ぁ、…だ、誰か来たら……っ」
否が応でも上がる息の合間に訴えかけてみても、その動きが止まるはずもなく。
「…こっちは、そんなこと言ってないみたいだけどな、一騎」
「…ふぁ……っ」
一際強く突かれた途端、思わず洩れた嬌声と。
はだけられた自分の肌に感じる、自分の熱。
そして。
躯の奥に放たれた、総士の熱。
麻痺してしまったような頭の中で、それでも先程の総士の言葉が木魂していた。
『友達の、ままでは……』
―― ならば、自分たちは。
自分と、総士は。
霞んだ視界の先に、じっとこちらを見つめる総士の顔があって。
そして、その左の目に走る、古い傷痕。
…そう、本当は。
あの日から、もう……
ずきん
受け容れたそこから感じる鈍い痛みとは別の、痛み。
けれど。
「一騎…」
名を呼びながら触れてくる唇は、その痛みを煽り。
けれど、ぐちゅぐちゅと卑猥な水音を立てながら再び開始された律動に、掻き消されていく。
ファフナーに乗るよりももっとずっと前から始まった関係。
その真意は、わからないまま。
ひとつになるということ。
(けど…)
この行為すらも、”今”のためだったのか。
ファフナーを駆り、戦うために。
ずきん…
(え…)
そう考えた途端、胸に走った痛みは。
今まで感じていた痛みより、強くて。
(な、んで)
痛みは、体を巡る血液と同じように、体の中を駆け巡っていくようで。
「総、士……っ」
少しでも紛らすように、背中に感じるシートに喰い込むほどに爪を立てた。
今はまだ知らなくていい。
今はまだ、知りたくない。
この胸に走る痛みを。
この行為の意味を。
『もう……』
今は、忘れよう。
すべて、この胸の奥深くに沈めてしまおう。
今は、この非日常の風景に埋没すればいい。
今は、ただ ――
--- 2004.8.8 ---
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真性アスキラー。
思いもよらずダブルOが歴代G
の中で一番好きな状況に。
成層圏の向こう側まで狙い
撃つ兄貴を愛してやまず。
BAS●RAの影響で戦国史に
どっぷり。VIVA眼帯。
えろすきーだけどホモスキー
に非ず。
オフラインでは【絶対零度】
というサークル名で活動中。